最近、お客様との会話で『管理職層に実施したい研修テーマ』を伺うと、「部下の接し方」
「人材定着する組織づくり」「ハラスメントを恐れて何も言えない上司が学ぶ指導育成の
あり方」など、部下とのかかわりに関する悩みが多いように思います。4月の新入社員
受け入れを前に、職場のコミュニケーションや関係づくりにおいて、課題感のある企業は
多いのではないでしょうか。
先日弊社では、ある企業様に『組織の心理的安全性を高める』ことをテーマとした講演を
実施しました。実施後、意識的にコミュニケーションの機会をつくり、全員の意見や考えを
聴いていきたいという声が多くあり、部下の話を聴く姿勢やチームのあり方を見直すことの
重要性を感じました。
心理的安全性がもたらすメリットの一つに挙げられる『イノベーションの促進』について、
私があるテレビ番組を観ていて、良い事例と感じた話をご紹介いたします。
TBS番組『王様のブランチ』に主演映画の紹介でゲスト出演されたムロツヨシさんの、
映画製作現場でのエピソードの一部分です。
ムロツヨシさんは、緊張感ある現場の雰囲気を和ませるように、現場スタッフに対して
茶目っ気たっぷりに無茶な提案を行うそうです。「そんなこと無理でしょ」と思うような
ことをあえて発言することで、「良い作品をつくりたい」という同じ目標を持った
スタッフさんたちは、「それだったらこうしてみよう」と可能な方法や、より良い
アイデアを考え、形にしてくれるそうです。ムロツヨシさんの無理なお願いは、
製作現場スタッフのプロ魂を掻き立て、一丸となって良い作品をつくるうえで、
重要な気づきの発信になっているようです。
「そんなの無理に決まってる」、「そんな面倒なこと言われても困る」と否定的に
捉えるのではなく、相手の考えを受け入れ、共通の目的や目標を持って意見を出し合う
チームをつくることで、クリエイティブな発想が生まれ、高い成果につながるのです。
また、番組内では、「ムロさんの要望ならどうにか応えたい!」という、ムロツヨシさん
自身の人間力や日頃の関係性のあり方が信頼を生み、スタッフの心を動かすのだろうと、
ムロツヨシさんを称賛されていました。ムロツヨシさんのようにチームの士気を高めて
くれる人は、会社の組織の中でも、欠かせない人材であると感じました。
組織風土を変えたい、職場のコミュニケーションや上司部下間の関係を改善したいという
お悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。『心理的安全性』を
テーマとした講演、研修のご紹介、その他お悩みに合わせた取り組みをご提案いたします。
<職場におけるお悩みの例>
・若手社員が上司に質問や相談をすることを恐れ、双方でコミュニケーションが取れていない
・役職者以外、意見を言っても無駄という思い込みが浸透し、社員のエンゲージメントが
低下している
・ミスを厳しく非難する職場風土があるために、報告を恐れ、不正や不祥事の発生に
つながりかねない
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。